東京大学の特徴と学部・学科一覧

大学受験

東京大学の特徴

名実共に日本のトップ大学である東京大学。英国クアクアレリ・シモンズの発表する2021年の世界大学ランキングでは、国内1位、世界24位につけています。

東京のド真ん中である文京区に広大なキャンパスを持ち、文系から理系まで、ほとんど全ての学問を学ぶことが可能です。全国から頭脳明晰な学生が集まり、最高の研究設備が整っているこの環境は、学問を修める人間にとってこの上なく魅力的なものです。

東京大学のカリキュラム

東京大学は、入学時点では全員が教養学部の理科一~三類、文科一~三類のいずれかに配属され、2年間の前期課程を学修します。その後、進路の振り分け(通称、進振り)があり、3年目以降の後期課程では各学部、学科に所属することになります。

後期課程は通常2年間(前期課程と合わせて合計4年間で卒業)ですが、医学部医学科、農学部獣医学課程、薬学部薬学科の後期課程は4年間(前期課程と合わせて合計6年間で卒業)になります。

東京大学の学部・学科一覧

後期課程(3年目以降)に所属出来る学部、学科は以下の通りです。信じられないくらいの数があります。学科ごとに分野が厳密に分かれているわけではなく、むしろ似たような研究が複数の学科で行われることが珍しくありません。

教養学部

前期課程の2年間で全員が所属する教養学部ですが、後期課程も設置されています。文理融合が特徴です。

教養学科

文系の学科。「超域文化科学分科」、「地域文化研究分科」、「総合社会科学分科」の3つのコースがあります。

学際科学科

文理融合の学科。「科学技術論」、「地理・空間」、「総合情報学」、「広域システム」、「国際環境学」の5つのコースと、「進化学」のサブコースがあります。

統合自然科学科

理系の学科。「数理自然科学」、「物質基礎科学」、「統合生命科学」、「認知行動科学」の4つのコースと、「スポーツ科学」のサブコースがあります。

法学部

法律や政治について学ぶ学科です。官僚や弁護士をめざすならここ一択!3つの類がありますが、以下の説明にある通り、どれを選んでも似たような学習ができます。

類ごとに、必修科目、選択必修科目が異なっていますが、しかし、法学部の類は、他学部の学科のように高い障壁で区切られたものではなく、履修の仕方により、どの類にいても、内容上、かなり似た学習ができるようになっています。また、将来の大学院進学や就職についても、若干の対応関係があるにとどまり、どの方向に進むにしても、それほど大きな支障はありません。

法学部のご紹介|法学部|入学案内|東京大学法学部・大学院法学政治学研究科

第1類(法学総合コース)

法律学と政治学をまんべんなく学びます。

第2類(法律プロフェッション・コース)

政治学よりは法律学を重点的に学びます。

第3類(政治コース)

法律学よりは政治学を重点的に学びます。

経済学部

経済や経営について学びます。他大学だと、経営学部や商学部が独立している場合も多いのですが、東大は全て経済学部に統合されています。

経済学科

経済をマクロ(巨視的)な視点で学びます。

経営学科

経営戦略やマーケティングなど、よりリアルのビジネスに近い分野を中心に学びます。

金融学科

資産運用や金融政策など、金融に関わる分野を学びます。

文学部

文学以外にも、歴史、哲学、考古学、美術史学、音楽学、心理学、社会学など、いわゆる人文科学と呼ばれているものを広範に学べます。

人文学科

文学部唯一の学科。

教育学部

教育について学ぶ学部です。必ずしも全員が教員志望なわけではありません(むしろ卒業生の多くは一般の企業に就職します)。

総合教育科学科

教育学部唯一の学科。

工学部

新しいシステムや新しい材料など、新しいモノを生み出すことを目指す学部です。割と実用性を気にします。就職では引っ張りだこ。

社会基盤学科

国・地域・都市・建物のビジョンやデザインを学びます。

建築学科

建物の設計はもちろん、耐震、冷暖房・照明、都市開発など、建築が関わるあらゆる分野を学びます。

都市工学科

都市計画について学びます。社会基盤学科とかなり近いですが、こちらは都市についての研究がメイン。

機械工学科

いわゆる機械について研究します。ロボットとか。

機械情報工学科

ロボットに情報を与える研究をします。ロボットとリアルの融合とでも言いましょうか。VRや知能システムなど。

航空宇宙工学科

航空機、ロケット、人工衛星、惑星探査機の開発など。かっこいい!(個人の感想です。)

精密工学科

こちらもロボット系の学科ですが、産業用ロボット(精密機器の製造などで使うロボット)をメインに扱います。

電子情報工学科

電気回路やソフトウェアに加えて、画像や音声といったメディア情報についても学びます。(チームラボのようなイメージ?)

電気電子工学科

電気回路や半導体の開発など。かなり電子情報工学科と被っていますが、こちらはメディア情報はあまり気にしないスタイル。

物理工学科

いわゆる物性と呼ばれる分野の研究。半導体やレーザー、量子コンピューターなど。光量子コンピューターで有名な古澤先生は物理工学科。

計数工学科

暗号や情報理論、プログラムなど、かなり数学に近い部分の工学を学びます。

マテリアル工学科

材料について徹底的に学びます。バイオマテリアルやナノマテリアルもこちら。

応用化学科

新材料や新分析手法の探索など、「新しい化学」を追求しています。

化学システム工学科

環境汚染物質の計測や原油の精製など、我々の生活と比較的近い分野の化学を学びます。

化学生命工学科

生命科学や有機化学など、植物や動物などと関わりの深い化学を学びます。遺伝子工学などのバイオテクノロジーはこちら。

システム創成学科

なんかいろいろやってます。同じ研究室にシステム創成学科の後輩がいましたが結局どういう学科なのかよくわかりませんでした!(ごめんなさい)

理学部

理系の学問を理論で突き詰める学部です。工学部と比べて、新しいものを作り出すというよりは、その現象の本質を突き詰めるようなイメージです。

数学科

数学を極めた人間がたどり着く極地。お化け集団…だと勝手に思っています。

情報科学科

主にコンピューターで使われる数学を扱います。計算アルゴリズムや人工知能など。今後、人気が高まると思われます。

物理学科

素粒子物理学、量子論など、理系の高校生が一度は憧れる理論物理学をやるならここ。

天文学科

天文学を全般的に学びます。広大な宇宙について学びたいならここ。※ロケットを飛ばしたければ工学部の航空宇宙工学科が最適です

地球惑星物理学科

地球や惑星で起こる現象を物理的な側面から研究します。大気循環や地震、地球外での生命発生の研究などはこちら。

地球惑星環境学科

地球惑星物理学科に近いですが、こちらは特に生物の進化や絶滅などの研究がメインです。

化学科

化学の本質を突き詰めます。

生物化学科

生命分子の構造と機能の解明を中心に研究をします。

生物学科

生物化学科と近いですが、こちらは分子レベルから生態系レベルまで広く研究します。

生物情報化学科

生命科学と情報科学のハイブリッド。生命現象を数理モデル化するイメージです。

農学部

必ずしも農業に限らず、生物全般を研究しています。工学部や理学部よりもガッツリ飼育・栽培したり森に調査に行ったりしているイメージが強いです。

応用生命科学課程

生命科学を広範に学びます。遺伝子から森林の生態系まで。どちらかといえば植物より動物を中心に研究します。

環境資源科学課程

緑化、森林、木材、農業など、植物系がメイン。

獣医学課程

動物の医学を学びます。獣医を目指すならここ一択です。6年制。

薬学部

薬についての研究を行います。薬剤師資格が欲しければ薬学科へ!

薬学科

薬剤師資格を取得できます。6年制。

薬科学科

薬剤師資格は取得できませんが、薬に関する研究を行っています。卒業後は製薬会社、化粧品メーカー等への就職が人気。

医学部

医学を研究する学部。医学科だけ、、、ではありません。

医学科

医者を目指す学科。大学受験の最強たちが集うオバケ学科(ほめ言葉)。6年制。

健康総合科学科

看護や公衆衛生などを学びます。

東京大学入試の偏差値・難易度

大手予備校である東進が発表している偏差値を以下の表に示します。理科三類は日本で最高難易度であり、他の類よりも頭1つ抜き出ています。

京都大学とは比較的偏差値が近いですが、Cライン偏差値では東工大や一橋大とやや差があります。(Aライン偏差値で見るとかなり近いですが。)

東進Aライン
偏差値
(可能性80%)
東進Cライン
偏差値
(可能性50%)
理科一類7572
理科二類7572
理科三類8076
文科一類7773
文科二類7673
文科三類7572
(参考)京都大学 医学科8075
(参考)京都大学 法学部7772
(参考)東京工業大学 情報理工学院7570
(参考)一橋大学 社会学部7570

※1 https://www.toshin-hensachi.com/ 2020年8月アクセス

東京大学のキャンパス、研究施設

東大のキャンパス、みなさんはどれだけ言えるでしょうか?本郷キャンパス、駒場キャンパス…もし東大に詳しい方であれば、柏キャンパスもご存知かもしれません。

しかし、これだけではありませんよ。白金台キャンパスに中野キャンパス、検見川キャンパス…その他、大量の研究施設があります。

これらについては以下の記事で詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。